ムクナ豆栽培における雑草マルチの効果と反省点【移住者がテレワークしながら起農した件#21】
こんにちは!那須に移住して5年目に突入し、農業にチャレンジ中のAOです。
雨が多すぎる8月にもかかわらず、ムクナ豆たちはそれなりに成長中。
そのムクナ豆栽培ですが、今年はなりゆきで雑草マルチ&防草シート無しで栽培中です。
今回の記事では、雑草マルチの効果や反省点にフォーカスしてシェアしますね。
ムクナ豆栽培を雑草マルチで行う理由おさらい
まずは、私がムクナ豆栽培をビニールマルチではなく雑草マルチで行っている理由のおさらいから。
その理由はズバリ、私の畑は風が強すぎるから!
実はムクナ豆の定植時点ではビニールマルチを張っていたのですが、すぐに風で飛ばされてしまったのです😭
ビニールマルチにピンを刺して土をかぶせていたのですが、ほんの少しの隙間から風が入ったようで、ブワッとめくられて飛んでしまいました。
そんな環境なので、ビニールマルチはもちろん、畝間や支柱トンネルの下に防草シートを敷くことも諦め、雑草マルチを採用せざるを得なかったのでした。
自然の猛威には自然の物で太刀打ちするしかないと判断した
8月中旬のムクナ豆の株元と雑草マルチの様子
雑草マルチしたムクナ豆の株元は、8月中旬の時点では「まぁまぁ順調」です。
こちらは苗を植え付けた直後の状態↓
刈りたての雑草を敷いているので、ムクナ株とほぼ同化していますね😅
この時点では草が少なすぎたので、徐々に追加&範囲を広げるというメンテナンスをしていきました。
そしてこちらが6月上旬の状態↓
ムクナ株は寒さのせいでちょっと元気ないですが、雑草マルチは株の保護になっているようです。
次の写真は6が中旬ごろのもの↓
暖かくなってきて雑草が大きくなり始めていますが、雑草マルチをしてある株元はほとんど雑草が生えていません。
これなら雑草が株の成長を妨げることはなさそう♪
引く続き、ムクナ株元の雑草を成長点から刈りつつ、雑草マルチを補充しながらメンテナンスしました。
そして7月上旬の様子がこちら↓
前の写真と同じ株の写真が無く、ちょっと雑草マルチの範囲が狭すぎる悪い例の写真です😅
でも遠くから引きで見てみると、周辺は雑草が茂ってるのに株元だけ雑草マルチが機能しているのが良くわかります↓
基本的に畑に来た時はツルの誘引などムクナのお世話をしているのですが、時間に余裕がある時には雑草マルチのメンテナンス(敷く草を補充しながらマルチの範囲を広げる作業)しています。
そんな感じで更にムクナを育て続け、真夏に突入した8月中旬ごろの状態がこちら↓
真夏なのでちらほら小さな草はマルチの中でも生えてきていますが、ムクナ豆の生育を阻害するほどの草ではありません。
100点ではないけど、まぁ許容範囲でしょう!
別の株元も同様に、ちゃんとマルチとしての効果をキープしています。
ただし、メヒシバが雑草マルチの外から株元に向かって伸びているので、株元から生えているように見えます。
メヒシバは地を這って伸びるタイプの雑草なので、いくら株元に雑草マルチしても完全に防ぐことは不可能でしょう。
ビニールマルチが残ってる畝も外から侵入してきたメヒシバに覆われて埋もれてるぐらいだからね
逆に言うと、あまり上に向かって大きく伸びない草なので、ムクナ豆の邪魔にもならない。
むしろ背丈が伸びる雑草が増えないようにしてくれるメヒシバのような草は、味方につけやすいのかもしれない。
8月下旬の草の勢いに負けがちな雑草マルチでも一定の効果あり?
今年の那須の8月は雨がずーーーっと降っていて畑に出られる時間が少なくて、その間に雑草がかなり伸びてしまいました…。
奴らはこんな環境でも成長できる強靭な連中だよ
こうなると、もう雑草マルチの上にかぶさってくる草がかなり多かったです↓
まぁでも、雑草マルチしていた箇所だけは守られているし、伸びた草もムクナ豆の株を覆うほどではない。
たぶんムクナ豆の生育には支障がない!あっても少ない!
基本的にムクナ豆はツルの先の方に花&豆が多いので、株元の雑草が膝丈ぐらいに伸びたとしても悪影響は少ない気がする。
そもそも畑の雑草がダメな理由とムクナ豆の場合
そもそもですが、畑に雑草を生やすとダメだと思われている理由は、大きく3つあります。
- 作物にあげたい養分や水分を雑草が奪ってしまう
- 作物に当てたい日光を雑草が遮ってしまう
- 雑草が病原菌や害虫の温床になってしまう
確かに育てたい作物によっては雑草が茂ってしまうと致命的になりますが、ムクナ豆栽培に限っていえば気になるのは3つ目のポイントぐらいです。
- ムクナ豆などのマメ科植物は根粒菌によって自分で自分に必要な栄養素を確保できる
- ムクナ豆は上に上に伸びるツル性の植物なので日光は浴び放題(株が小さいときだけ注意すればOK)
- ムクナ豆は病気に強いのであまり心配いらない。注意点はアブラムシやカメムシ
確かに雑草が多くて湿気が多いとアブラムシが発生しやすいのかもしれない。
ただし、去年のムクナ試験栽培ではビニールマルチ&防草シートを併用した状態であったにもかかわらず、一部の株にアブラムシが発生し、カメムシもチラホラついていた。
つまり雑草よりも、ムクナ自身の葉や花が密集してしまう状態のほうが虫が住みやすい環境になりやすいと考えられる。
去年は支柱が豆の重み&那須の強風に耐えられず半倒壊してしまい密集してしまったのでした…
今年は頑丈な単管パイプ支柱に、去年よりも広めの株間で育てているので、去年よりも環境が良いように見える。
そのおかげか、今のところ虫が多すぎるということもないし(去年と同じくらい)、病気らしき症状も見られません。
まだムクナ豆の最盛期ではないけれど、これから更にツルや葉っぱが増えても、去年よりは風通しはキープできそうな気がする。
雨が多いという悪条件なのに、ホッとしてます!
今年の雑草マルチ反省点
今のところ「雑草マルチは好調」と感じているのですが、反省点も多いです。
そもそも最初から雑草マルチで育てようと考えていたわけではなかったし、今年は雨が多すぎて畑に出られる日が少ないので対応が後手後手に回ってしまってるのが最大の要因なのだけど。
雑草マルチ管理の作業スピードよりも草が伸びるスピードのほうが早くて間に合ってない
来年に向けて、その他の反省点をまとめておきます。
初期段階から雑草マルチは広めにする
1つ目の反省点は、定植初期にムクナ豆の株元の狭い範囲にしか雑草を敷かなかったこと。
定植したばかりの頃に余裕を持って広めに雑草マルチ敷いたつもりになってたけど、順調に成長した株はこんなんじゃ全然足りなかった😓
メヒシバのように地を張って伸びてくる草はどれだけ広くマルチをしていても侵入してくるだろうけど、だとしてももう少しゆとりがある方が株元をガードしやすそう。
風通しや虫から守るというよりも、うっかり草刈り機でムクナの株やツルを切らないように視認しやすい環境を保ちたい!笑
雑草マルチは株元だけでなくネット沿いにも敷く
2つ目の反省点は、当初は株元にしか雑草マルチをしなかったこと。
ムクナ豆の生育のためのマルチという意味では株元に敷けば十分なのかもしれないんだけど、支柱下や畝間の雑草を適切に管理する(草刈りする)ためには、ネット沿いにも草が生えない方が作業がラク!
ネット際を草刈り機で攻めすぎると、ネットが草刈り機に絡まって大惨事になるの
途中からネット沿いにも雑草マルチを敷き始めたけど、敷いた範囲が狭すぎて物足りなかった。
来年は株元の雑草マルチ同様、ネット沿いの雑草マルチも広めに敷こうと思います。
雑草マルチはもっと厚く敷く&こまめに補充する
雑草マルチがうまく機能するためには、実は結構な草の厚みが必要。
なぜならば、敷いた草の隙間から日が入ると、その隙間から雑草が生えてきてしまうから。
もちろん、もともと生えていた雑草は成長点からしっかりと切って、それ以上に成長しないようにすることは大前提。
その上で、土の中に残っていた種や飛んできた種などから草が生えてしまうのを抑制するために、厚めに草を敷く!
嵩が減ったらすかさず補充することも重要!
雑草マルチはビニールと違って徐々に分解されて減っていくもの。土に還ることで肥料的な役割も果たしてくれるし、有用な微生物達を増やしてくれている。
ムクナ豆栽培の初期段階から雑草マルチをしっかりしておく
雑草マルチを確実に機能させるためには、ムクナ豆栽培の初期段階ですでに雑草マルチの作業が完成している必要がある。
だって、ムクナ豆が成長し始めるとツルの誘引や花落としの作業のほうが優先度が高いので、限られた時間で草の管理まで手が回らない…!
今年は元々ビニールマルチを使うつもりだったから準備してなかったし、夏に入ってから雨が多すぎるという不確定要因に振り回されてるから仕方ないんだけど。
来年はそうならないように、何か合っても後手後手に回らないように準備したい。
今年積み重ねた分は無駄にならないから、来年も活用します!
来年は夏場だけでも防草シートを敷く?
実は今年、良い発見がありました。
それは、強風は春と冬に多いということ!
苗を定植した5月ごろは強風の日が多くて「この土地でビニール&マルチ防草シートなんて無理すぎる!」と絶望したけど、夏場はあまり風が強くないみたい。
忘れてたけど去年は畑を借りれた夏にビニールマルチ&防草シートを敷いて、飛ばされたのは秋に入ってからだった
だから夏場だけならビニールマルチや防草シートが使えるのでは?と気づいたんです。
雑草が勢いが凄いのは夏だから、夏場だけでもトンネル下に防草シートを敷いて夏をやり過ごせばいいんじゃないだろうか?
成長した株の上からビニールマルチを被せることは難しいので、株元(&ネット沿い)は雑草マルチ継続かなぁ
ムクナ豆を栽培しているエリア以外の畑のエリアや畔も草刈りしなきゃいけないし、雑草管理にかかる手間と時間が減らせるなら減らしたいもんね。
夏は熱中症のリスクが高すぎるからキツイ作業を減らしたいという事情もある。
体に良い豆を育てるために体を壊したら本末転倒だからね
で、風が強まる秋の前に防草シートを剥がして、雑草や緑肥などの草を育てる。
草=有機物が豊富だと翌年も土がスカスカにならずに済むから堆肥が必要ないし、雑草マルチのための資材も確保できる。
9月のムクナ葉っぱトンネルが仕上がった頃なら、日が入る量が減って草は爆発的成長はしないだろうし、管理しやすいレベルが保ちやすそうな気がする。
ヘアリーベッチなら9月に種を蒔いて、秋口から成長し始めて、最も大きくなるのは翌年の春。
ムクナ豆の定植前だからバッティングしない!
ヘアリーベッチは窒素固定&刈って漉き込めば堆肥にもなる♪
懸念は、トンネル下は豆たちの管理作業のために歩き回るので、踏みつけに弱い草は成長しないこと。
雑草なら別に諦めつくけど、緑肥をわざわざ植えるなら活用できないとコストがもったいない。
そう考えるとヘアリーベッチを採用するのは不安かも?
まずは1列か2列だけ「夏だけ防草シート」運用してみるかなぁ?
1つの案として検討してみます!
お気軽にコメントください♪