[ヒロガーデン10]農業用ビニールハウスをDIYで組み立てる!【移住者がテレワークしながら起農した件#24】
こんにちは!那須に移住して5年目に突入し、農業にチャレンジ中のAOです。
前回の記事で既にムクナ豆をハウス内に干したところまで報告してしまったのですが、改めてムクナちゃんたちの冬の住処となるビニールハウスについてご紹介させてください!
私が選んだのはビニールハウスに必要な資材が一式セットになった『ヒロガーデン10』。
このセットは素人でもDIYできるよう親切設計されているものの、普通のホームセンターに売ってるような簡易的な菜園ハウスとは違いプロ農家レベルの品質で造られています。
最安値で済ませたい人にはおすすめできませんが、野菜作りを趣味からプロレベルに上げたい人や、「家庭菜園だけど本格的に楽しみたい!」という人におすすめのハウスですよ〜😊
東都興業の農業用ビニールハウス「ヒロガーデン10」
悩んだ末に私が選んだビニールハウスは、東都興業の『ヒロガーデン10』。
実は那須には東都興業が運営している園芸店があるのですが、その店舗名も”ヒロガーデン”。
高品質な花苗で園芸ファンに人気で、私も何度も花苗を購入しています😊
特にバラに力を入れていて種類も豊富だよ
ちなみに東都興業は園芸店以外にもビニールハウスには欠かせないビニペットやジョイントなどの資材を作っている会社です。
つまり『ヒロガーデン』シリーズのようなビニールハウスセットはお手の物というわけ♪
”ビニール”ハウスって呼ばれるけど、建設に必要なパーツの8〜9割はビニール以外の物だからね
では改めて、私が『ヒロガーデン10』を選ぶに至ったメリットについて紹介しますね。
もちろん「ここはちょっと…」と感じたデメリットについても併せてシェアしますよー!
メリット①非農家の素人でもDIY可能♪
『ヒロガーデン10』最大のメリットは、なんといっても非農家でもDIYでビニールハウスを建てられるように設計してくれている点。
セットには取扱説明書が入っているし、紙では分かりづらいところは動画で説明してくれています。
また、部品が多いので何箱にも別れて届くのですが、「どの箱に何が入ってるか」わかるようにラベリングしてくれてるのも便利。
このようなセット商品ではない場合、バラバラで売られているパイプ(ハウスの骨格)やビニペット(ビニールを固定するパーツ)やジョイント(部品を連結するパーツ)などなど全て必要な個数(長さ)を計算して、自分で揃える必要があります。
しかもバラ売りされているタイプは汎用性を重視して作られているので、自分で必要な長さにカットしながらハウスを建てなきゃいけないんです。
パイプ同士を連結するときはパイプの端を加工するのも自分でやらなきゃいけない。
これは非農家の素人にはハードルが高すぎます…!
歪んで建てちゃうと倒壊しやすいハウスになっちゃうしね
ですが『ヒロガーデン10』は全ての部品が最初から必要な長さで用意されていて、端の加工も済んでいます。
つまりハウスに関する知識がなくても、指示通りに建てるだけで頑丈なハウスが手に入るんです!
メリット②プロの農家並みの品質
非農家の素人にも優しい『ヒロガーデン10』ですが、使われているパーツはプロ農家さんレベルの品質です。
その理由はさっきも触れた通り、東都興業がそもそもプロ向けの農業用資材を作っているメーカーだから。
金属製のパーツはもちろん、ビニールも耐久性の高いもの(オレフィンフィルム)なので、雨風や霜にも強い!
安いハウスだと農ビと呼ばれる伸びやすく薄いビニールが一般的だよ
私の場合このビニールハウスはムクナ豆たちに那須の寒い冬を越してもらうために使うので、外の気温(最低マイナス10℃)とハウス内の気温(低くても1℃以上をキープ)という気温差に耐える環境を作らねばならない。
万一ドカ雪が降ったときには、雪下ろし作業ができるまでの間その重さに耐えてもらう必要もある。
その上、那須の冬は北風が強くて突風が激しいことでも有名な地域。
「真冬はハウスが飛んだり倒れないようにビニールを外しておく」という農家も多い中で上記の使い方を想定している以上は、ハイクオリティな『ヒロガーデン10』が用途にピッタリなのだ!
プロ仕様なのに素人DIY可能ってのが嬉しい♪
メリット③程よい10畳というサイズ感
一般的なプロ農家向けのハウスは巨大なのでまとまった広さを確保しないと建てられませんが、『ヒロガーデン』シリーズならソコソコの広さでもOK。
同タイプには10坪のモデルと4坪のモデルがあり、広すぎず狭すぎないサイズ感が都合が良いです。
私は真冬でもハウスの管理をしやすいように畑(自宅から車で5分)ではなく自宅の庭にハウスを建てたかったので、大きくても10坪が限界だったのでこちらを選びました。
雪が積もったら畑までラッセルしないとたどり着けないリスクが高い…
『ヒロガーデン』はプロ農家レベルのクオリティでありつつ大きすぎないサイズ感が私の環境&用途にちょうどいいハウスなんです♪
ではお次は「ここはちょっと…」と感じたデメリットをご紹介しますね。
デメリット①高い
『ヒロガーデン10』は趣味以上プロ未満ぐらいの人にとって魅力的な商品ですが、10坪サイズで248,000円するので「最安値でハウス建てたい!」という人にはおすすめできない商品です。
4坪の方も158,000円します。
ちなみに私はコメリで買ったのですが、ネットだともう少し安く手に入るし自宅まで配達してもらえます😭
コメリで買った私は軽トラに積んで家まで持って帰ってこなきゃいけなくて大変だった…
「安さ重視!」という人は『ヒロガーデン10』のようなセット商品ではなく、ホームセンターで買える材料で、省略できる部品を省略して作ることで安く上げる方法はあります。
例えばパイプを25mm径のものではなく19mmにしたり、パイプを連結するジョイントを頑丈な金属製のものではなくクロスバンドと呼ばれる巨大なクリップみたいなものに変更したり、ビニールを固定するビニペットをパッカーに変更したり。
ビニールをお手頃な農業用ビニール(農ビ)にしたり。
ヒロガーデン10と同じぐらいの広さ(10坪)なら15万円前後でおさめられると思います。
ヒロガーデンは頑丈さ重視なのでパイプの連結パーツにしっかりした物を使ってるから、安くあげたいならパーツ代を節約する方がいいと思う
とはいえ、ある程度しっかりしたプロ仕様に近いハウスが欲しい人は、農業用ハウス専門の人に設計から必要な資材を揃えるところまで相談してみることをおすすめします。
予算に合わせて節約しながら、求める機能も持ったちょうどいいハウスを提案してもらえるかもしれません。
北関東なら農家の店みのりとか、コメリも店舗によってはそういう専門のスタッフさんがいるそうです。
想像より色んなパーツが必要だし「似てるけど違うもの」も多いから素人が間違えずに全部揃えるのは不可能に近いと思う
また、自分で建てるのが難しい場合はプロに施工を依頼することになりますので、プラスで施工料がかかります。
いくらパーツ代が安く抑えられても施工料がかかったら、果たして本当に『ヒロガーデン10』より安上がりなのか???
私はしっかりと見積もりを取って比較検討したわけじゃないので、気になる人はご自身で見積もり取ってみてくださいね。
近所のプロ農家に建設を手伝ってもらえるなら、実はそれが一番安上がりかも!
デメリット②DIY初心者には簡単ではない
『ヒロガーデン10』は付属の紙の説明書や動画を併用すると素人でも建てられますが、日曜大工的なDIY自体あまり経験のない人には簡単ではありません。
ハウスの角の直角をとったり、柱の水平をとったり、ハウス全体の歪みを見ながら、時に微調整しながら、全体を把握しながら進めなければならないので想像の倍は大変です。
最終的に歪みなく強度の高いハウスを建てられるかは、「DIY初心者でも全然OK♪」とは私の口からは言えません😅
全体的なハウスの構造はシンプルなんだけど、ところどころ複雑な箇所がある
同時に悩ましいのが道具。
『ヒロガーデン10』を建てるのに特別な道具は必要ないのですが、そうは言ってもDIYでよく使われるような基本的な道具が必要です。
例えばカナヅチ、レンチ、水平器・水準器、電動ドライバーなど。
これらがないと絶対に無理とは言わないけど、不安定なハウスに仕上がりそう
DIY経験がなく、家に道具もないなら、自力で作業することは諦めてプロに依頼したほうが確実かもしれません。
道具代も込で考えればオーダーメイドの方が安く上がる可能性もあるんじゃないかなぁ。
まずはお近くのお店で見積もりとってみてはいかがでしょう?
我が家にはDIY道具が一式揃っているし、サイズ感や強度も十分だと感じたので、『ヒロガーデン10』を選びました♪
建設についても、私一人じゃ当然不可能でしたが、パートナーさんの力を借りれて二人がかりでやれば問題なく完成できました。
つづいては建設の様子をシェアしますね⭐️
ヒロガーデン10建設、まずは庭の整地から
我が家の『ヒロガーデン10』は真冬でも管理しやすいように、自宅の庭に建設します。
畑の周辺は積雪や凍結が大変なエリアだから通いづらいの
ですが我家の庭は微妙に傾斜していて、ところどころ切り株が残ってるのが難関ポイント。
切り株を除去!
まずはここを水平に均して、邪魔になる切り株を除去しなければなりません。
ちょうどハウスを建てたいエリアに、邪魔になりそうな切り株がありました。
実はこれ、3年前の吹雪の時に倒れた木の切り株。
カミキリムシの幼虫にやられちゃった木だよ
太い木ではありませんでしたが、地中の根っこは広く張っているはずなので…果たして除去にどのぐらいかかるか!?
まずは株の周りの土を掘り起こして、地中の根っこを露出させます。
どのぐらい掘ったのか、写真からは分かりづらいと思うのですが…
土の周りのレシプロソーやツルハシなどと比較して想像してみてください😅
主だった根っこが露出してきたらノコギリで切断します。
根っこと切り株本体を切り離すイメージです。
最終的には株本体をキックしてゴロン!と除去。
細く見える木でも、切り株の本体は「塊」という感じで、かなり大きいです。
除去したあとの土の様子がコチラ。
結構がんばって掘ったんだけど、写真だと陰影がぼやけるから伝わりづらいなぁ😅
さて、次の作業は、この穴を埋めながら傾斜を均す作業です。
傾斜を均す
写真右手が左手よりも高いので、右から左に土を寄せていくイメージで水平に均します。
このエリアの土は通称「謎土」。
謎土とは、不動産会社がこの家を売る際に整地のために入れた土のこと。
もともとこの土地の土(天然の腐葉土)とはまったく違い、粘土質すぎる赤茶色の土です。
めちゃくちゃ固くて掘るのが大変だったので、ホンダの小型耕運機こまめのパワーを借りました。
石油パワーで表面の土をほぐしたら、その土を傾斜の低い方に低い方にと移動させます。
作業を繰り返すと、こんな感じに水平っぽくなってきました⬇️
でもまだ斜めってるので、レーザー水平器を使いながら、さらに土を削って均しました。
最低限でもハウスの骨格となるパイプを建てる位置(四方)の水平をとっておくと歪みのない(少ない)ハウスが建てられます。
正直ハウスの中になるエリアはテキトーでも強度に影響はないです。
とはいえハウス内も平らな方が使い勝手が良いから、水平っぽい感じしました。
ハウス建設開始!骨格となるパイプを立てていく
(ハウスの建て方は当記事よりも公式の動画をご覧になっていただいた方がわかりやすいです😊)
ハウスDIYのポイントは、水平&直角。
レーザー水平器で水平&直角をとりながら水糸を張るとやりやすいです。
水平器もってないならメジャー使って三平方の定理を計算すればOK
張った水糸に沿って、メジャーで計測もしながら、パイプをトントン土に埋め込んで行きます。
安い簡易的なハウスは柱となるパイプを土中に打ち込まないものが多いのですが、『ヒロガーデン10』はパイプを打ち込んだ上で杭も埋め込んで地面に固定するので強風に強いです。
骨格のベース部分が出来上がったら、今度は壁や天井の構造部分を組み立てていきます。
一人より二人の方が圧倒的に作業しやすいです。
骨格部分のパイプやビニペット(ビニールを張って固定するためのパーツ)も取り付けます。
どんどんハウスらしくなってきましたね😆
ビニールを張ってハウス完成!
骨格ができあがったら、満を持してビニールを張ります。
一人でできないことはないけど、二人以上でやった方がキレイに張れます。
とはいえ二人でやっても歪みは出るので、見栄えはしません😅
とりあえず張れればOKとしましょう
何はともあれ、完成!
別で組み立てたドアや、換気用の巻き上げも設置しました。
巻き上げた箇所から虫が入らないように、手持ちの虫よけネットをビニールの間に張りました。
裏側がこちら⬇️
素人施工にしては、ぱっと見ちゃんとしたハウスじゃないですか!?
施工にかかった期間は土地整地も含めると約1ヶ月。
パートナーさんが休みの日にしか手伝ってもらえないので結構かかっちゃいました。
初めてだったから「やって直してやって直して」という無駄な作業も発生しちゃったしね
毎日作業したとしたら1週間〜10日間といったところ。
ちなみにプロは2日もあれば出来るようです。
東都興業の公式動画以外にも、農チューバーさんの動画も参考になりました。
ハウス内には防草シートを敷く
外装が終わったら最後は内装です。
私はハウスの中で栽培をするわけではないので、防草シートを敷きました。
草よけはもちろん、土から上がってくる湿気も多少は抑えられるといいなぁ、と。
この後、ムクナ豆を干すためのパイプを建てる作業もしたのですが、作業途中の写真がなかった😅
というわけで、豆を干した状態の写真がこちら⬇️
写真だと全体像が分かりづらいですよね😅
横から見るとこんな感じ。
今年は豆の量が少ないと思ってゆとりのある干し方になってますが、来年もし作付面積を増やすならハウス内のパイプも増設が必要そう。
とりあえず今年はこの状態で運用していきます😆
既に外気は氷点下になったり雪がちらついたりしてますが、今のところヒロガーデン10に不満なしです♪
今後使っていくうちに気づいた点などがあれば、都度シェアしますねー😊
最後までお読みいただきありがとうございました。
今後もゆるーくチャレンジを続けるAOの様子を見に来ていただけると嬉しいです🤗
お気軽にコメントください♪