野菜作りについてきちんと勉強してみる⑩[農業の環境への負荷]【農業検定対策】
こんにちは!那須の田舎側に移住してから家庭菜園にもチャレンジ中のAOです。
成功あり失敗ありだけど楽しんでます
農業による負の影響
施肥に伴う影響
- 過剰な施肥による水質汚濁
- 肥料成分由来の温室効果ガスの発生
- 化学肥料依存による土壌の劣化、塩類蓄積
確かに、肥料は本来そこに無かった筈のものを強制的に入れている訳だから、悪い作用があっても不思議ではないね
病害虫防除に伴う影響
- 不適切な農薬使用による水質・生態系への影響
作物を守るためとはいえ、使い方を誤ると自然にも人間にも悪影響を及ぼすってことだね
灌漑による影響
- 水田代掻き用水の排出による水質汚濁
農業機械による土壌の鎮圧
化石燃料の使用による温室効果ガスの発生
野焼きなどによるプラスチック資材の有害物質の発生
野焼きは周辺住民への迷惑にもなるし、火事のリスクもあるし、消防署立ち合いのもとやるみたいだね
家畜飼養による影響
- 家畜排せつ物の不適切な処理による水質汚濁
- 近隣への悪臭
- 反すう動物の消化管内発酵による温室効果ガス(メタン)の発生
反すう動物とは牛や羊などのこと
田畑の管理による影響
- 土壌粒子の流亡などによる水質汚濁
- 水田土壌からの温室効果ガス(メタン)の発生
富栄養化
「富栄養化」とは湖水や川、海などに含まれる栄養分が自然の状態より多くなり過ぎた状態。
作物に吸収されずに残った肥料や農薬の窒素やリンさんが地下水を通して、河川などに流れ込み起こる。
富栄養化が起こると、それを餌にする植物プランクトンや藻が急速に増え、水中の酸素不足が発生。水の浄化機能が働かなくなったり、水中生物に悪影響が出るなど生態系のバランスが崩れる。
人間が美味しく野菜を食べるめの栄養素が、生態系に悪影響となるって、皮肉だね
硫酸態窒素による影響
土壌中ではアンモニア態窒素、亜硝酸態窒素、硝酸態窒素の形で存在し、作物の多くは硝酸態窒素が最も吸収しやすい窒素。
自然界では、有機物が分解しアンモニア態窒素が生成され、それが土壌中の硝化菌の作用で亜硝酸態窒素を経て、硝酸態窒素に分解されるが、すばやく作物に窒素を吸収させるために化学肥料の中には硝酸態窒素を加えている。
化学肥料を必要以上に施すと、硝酸態窒素は地下水に溶け込み、地下水を汚染する。
窒素は葉・茎の生育を促進するので、野菜を大きく育てる為には欠かせない栄養素だよ
人体に入った硝酸態窒素はヘモグロビンと反応し、酸素を運搬する力のないメトヘモグロビンとなり、健康を害する。特に乳幼児での発症例が報告されている。
水質汚染の防止対策
「水質汚濁防止法」は、公共用水域および地下水の水質汚染の防止を図り、国民の健康を保護するとともに、生活環境を保全する事を目的とした法律。「特定施設」「特定事業場」を定義し、厳しい規制を行っている。
- 総面積50㎡以上の豚房
- 総面積200㎡以上の牛房
- 総面積500㎡以上の馬房
畜産に関わる特定事業場においては、排出水について定期的に測定し、その結果を記録・保存する事が義務付けられ、違反した場合は罰金・損害賠償責任が課せられる。
那須には牧場も多いから、きちんと管理されないと大変な事になるね
環境に優しい農業への取り組み
環境と調和した農業を取り戻すために、次の取り組みが行われている。
- 農業者が環境保全に向けて最低限取り組むべき農業環境規範の定着
- 持続性の高い農業生産方式の普及
- 堆肥等有機質資材の施用による土づくりを基本にした有機農業の推進
- 化学肥料の使用量低減に向けた局所施肥、有機質肥料、肥効調節型肥料の利用
- 化学合成農薬の使用量低減
- 総合的有害生物管理の導入。天敵の利用や抵抗性品種の導入など、複数の防除方法を組み合わせ、化学農薬の使用を最小限に。害虫の密度を経済的被害が出ないレベルに維持。
- 総合的生物多様性管理の導入。外注管理と生物多様性保全の両立を図り、農地に住む生物と共存する農業を目指す。
そもそも、化学肥料・農薬を大量に使用するようになったのは、戦後の食糧難から早急に脱するための施策だったと言われているよ
自給率が低いとはいえ、食に困る事は無い時代になったんだから、農業の形も変えて行こう!って事だね
\ 『日本農業検定』公式テキスト/
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