野菜作りについてきちんと勉強してみる⑲[花・実]【農業検定対策】
こんにちは!那須の田舎側に移住してから家庭菜園にもチャレンジ中のAOです。
成功あり失敗ありだけど楽しんでます
花芽分化
「花芽分化」とは、発芽後に葉や茎を大きく成長させる栄養成長をした後、子孫を残す生殖成長に変化して、花になる芽を作る事。
花芽分化は、気温や日長、栄養条件などに影響される。
花芽分化とトウ立ちは厳密には違う現象だけど、似たようなもんとして解釈される事が多いみたい
気温(感温性)
低温に感応するもの
- 種子感応型:吸水して発芽活動を始めた種子が低温に感応して花芽を分化する。ダイコン、カブなど。
- 緑植物感応型:発芽後に一定の大きさになった植物体が10℃以下の低温に感応して花芽を分化するもの。キャベツなど。
2020年冬に育てようとしたキャベツや白菜などが花が咲いちゃったのはこの現象だね
高温に感応するもの
レタスなど20℃以上に一定期間にあうと花芽を分化する。
同じ野菜でも品種によって感応温度が異なるので、トウ立ちを防ぐため品種選びが肝心。
日長(感光性)
短日植物
日が短くなると花芽分化するもの。シソ、イチゴなど。
長日植物
日が長くなると花芽分化するもの。ホウレンソウ、シュンギクなど。
中性植物
日長に影響されず、一定の大きさに成長(栄養条件)する事で花芽分化するもの。ナスやウリ科の野菜など。
花芽分化の促進
例えばイチゴは、およそ10℃以下の低温では日長に関係なく花芽分化し、25℃までは短日化で花芽分化する。
20℃近い高音になると花芽分化しなくなる。
高温期の高冷地での育苗、冷蔵コンテナに入れる夜冷短日処理育苗などによって、花芽分化を促進し、開花時期を早める産地が増えている。
花芽分化の抑制
花芽分化しトウ立ちしてしまうと、根菜類の根は固くなり、結球野菜は葉球がこわれて商品価値がなくなってしまう。
トウ立ちすると美味しくなくなるって言うのはこういう事だね
大根は種子感応型植物で、0~13℃ほどの低温で感応する。
ダイコンの春どり栽培では、トウ立ちの遅い品種を選び、播種後、ハウスやトンネルで根音を保ち、花芽分化・トウ立ちを防止している。
開花・受粉・結実
花のつくり
花芽分化が行われた後の作物は、花芽が日長や温度の影響を受けて成長し、つぼみを経過して開花する。
両性花
両性花:雄しべと雌しべの両方を持つ花
ナスやトマトなど。
雌しべの先を柱頭、雌しべの根本の膨らんだ部分を子房。
子房の中には胚珠(種子の素)
雄しべの先の小さな袋がやく(葯)
やくの中に花粉が入っている。
単性花
単性花:雄しべだけを持つ雄花、雌しべだけを持つ雌花が別々に咲く花
カボチャやキュウリなど。
受粉
受粉とは、雄しべの先の柱頭に、雄しべの葯から出た花粉がつくこと。
受粉した花粉は花粉管を子房まで伸ばし受精する。
自家受粉と他家受粉
ナス科やマメ科の野菜は自家受粉。
アブラナ科とウリ科では他家受粉。
イチゴとネギ類は自家受粉と他家受粉の両方。
他家受粉の花粉の媒介方法
- 風媒花:風が花粉の媒介者となって受粉する花。トウモロコシ、イネなど
- 虫媒花:昆虫が媒介者。カブ、カボチャ、スイカなど
- 人工授粉:風や昆虫による受粉を補うために、人の手で行われる受粉
カボチャなど単性花は人工授粉(花合わせ)した方が確実に実が採れるって言われるね
自家不和合成
自家不和合成とは、花粉や柱頭に異常がないにもかかわらず、同じ個体の花粉が柱頭についても受粉できないこと。
単為結果性
果実は、受粉・受精した後で、植物ホルモン(成長調整物質)のオーキシンによって子房が発達してできた器官。
「単為結果性」とは、受精しなくても果実が肥大する事。
キュウリ、温州みかん、イチジクなど。種なしの果実になる。
ナスやミニトマトなども単為結果性の新品種が開発されている。
\ 『日本農業検定』公式テキスト/
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