野菜作りについてきちんと勉強してみる㉖[直播・移植栽培]【農業検定対策】
こんにちは!那須の田舎側に移住してから家庭菜園にもチャレンジ中のAOです。
成功あり失敗ありだけど楽しんでます
直播栽培
直接栽培とは、直接畑やプランターに播種し、収穫まで生育させる栽培方法のこと。
直播に適した野菜
根菜類
直根性のダイコン、カブ、ニンジン、ゴボウなど。
移植すると植え傷みが大きく、品質が著しく低下するため、直播が適している。
軟弱葉菜類
軟弱な葉菜類で生育期間が短いホウレンソウ、コマツナ、ミズナなど。
発芽については『種子・発芽』の記事も参照
播種の方法
すじまき
筋状に溝を付け、そのみぞに連続して播種する方法。
播種も管理も比較的容易。
コマツナやホウレンソウなど葉菜類、カブ、ニンジンなど小型の根菜類に適する。
点まき
株間、条間を決め、一定の間隔でまき穴をつくり、1か所に数粒播種する方法。
種子の量が少なくて済み、間引きも容易。
ダイコン、トウモロコシなど大きく生長する作物に適する。
ばらまき
畝全体に種子をばらまく方法。
栽培期間の短い葉菜類などの播種に使われる。
ばらまきは、ベビーリーフなど小さいまま一度にたくさん食べるものにオススメ
覆土
覆土とは播種後に土をかける事。
かける土の厚さは、種の厚さの2~3倍が目安。
発芽に光が必要なレタス、ミツバ、ゴボウなどの場合は、雨で流されないように覆土を薄くかけるか、鎮圧だけしておく。
新聞紙で覆うって人もいるよ
鎮圧
鎮圧とは、覆土した土を手のひらや鍬の背面などで押さえる作業。
土を抑える事によって、種子と土を密着させるとともに、土の表面からの水分の蒸発を防ぐ効果がある。
間引き
間引きとは、発芽した後、生育初期の段階で何回かに分けて、必要なものだけを残して、他を引き抜く事。
徒長したもの、生育遅れのもの、異常のあるものを取り除き、生育を揃えるため。
家庭菜園では、間引き菜も有効に食すって人も多いね
中耕
中耕とは、作物の栽培途中で、うねや通路の表面を鍬やレーキで軽く耕すこと。
土が締まり、水はけが通気性が悪くなった土の改善とともに、雑草を取り除く目的がある。
除草
作物と雑草との養水分の競合を防ぎ、日当たり・風通しを良くすることで、病害虫の住処をなくし、健全な生育を図るのが目的。
畝にマルチング、畝間に防草シートを施しておけば、雑草はほとんど生えないよ
移植栽培
移植栽培とは、収穫する畑とは別の場所で苗を作り(育苗)、その苗を畑に移植(定植)する栽培方法。
- 果菜類:トマト、ナス、キュウリ、スイカ、カボチャ、エダマメ、インゲンなど
- 葉菜類:キャベツ、ハクサイ、ブロッコリー、タマネギ、レタスなど
移植栽培の長所
発芽したばかりの幼苗を生育環境の整った施設内で、大敵に虫害、悪天候を避けられる。
施設内で発芽に最適な条件を与えられるため、発芽が良く揃う。
雑草に負けない大きさで定植できる。
本畑での生育期間が短縮でき、畑を無駄なく使える。
間引きの手間がなくなり、種代が節約できる。
セル成型苗
セル成型苗とは、小さなポット(セル)が数多く連なった容器(セルトレイ)で育てられた苗。プラグ苗。
私も米やナス栽培などで使ったよ
長所
苗生産から植え付けまでの機械化生産システムが確立している。
苗が小さく持ち運びが容易で、輸送性に優れている。
苗1本当たりのスペースが少ないので、小面積で効率的な育苗ができる。
根鉢が形成されており、ポットから容易に抜き取れて、根を傷めずに移植できる。
短所
育苗に多くの施設、資材や機器を必要とする(育苗温室、灌水装置、播種機など)
密植状態で育成されるため、苗が軟弱になったり、徒長しやすい。
1セルあたりの床土が少ない為、苗が老化しやすく、植え付け適期の幅が狭い。
育苗管理
良い苗の条件:
- 病害虫の発生が無く健全
- 軟弱徒長しておらず、適度な草丈
- 葉が厚く、幅が広い
- 根鉢の形成が良い
- 下葉の黄化や根の褐変がない
- 均一性が高い
灌水量を低温期より高温期に多くしたり、苗の成長と共に多くするといった管理が必要。
野菜の種類、栽培時期、生育段階、生育状況に応じて温度、光、養水分など細かく調節する事が大切。
移植栽培の栽培管理
定植
畝を準備し、定植の1~2週間前にマルチングを行うと、地温が上がり根付きが良くなる。
定植時には、苗にしっかり吸水させるため、水を入れたバケツの中にポットごと浸ける。
水中に空気の泡が出てこなくなったら根鉢に十分に水が回った合図。
植え穴もたっぷり灌水する。
この作業も大事だけど、雨が降る前日に定植するのがベストって言うね
整枝作業
果菜類は定植後に、枝やツルの形を整える整枝作業を行う。
茎葉を伸ばす栄養成長と花や実をつける生殖成長のバランスを取り、光合成産物の無駄遣いを避ける事が狙い。
整枝方法は作物の種類や目的によって異なる。
摘芽(芽かき)
トマトなどで茎と本葉の間から延びてくる芽を取り除くこと。
栄養の分散、茎葉の茂り過ぎを防ぎ、良い花・良い実をつけさせる。
摘芯
成長する高さを抑える為、茎の先端の新しい芽を摘む事。
作物によっては脇芽から出る枝の数を増やし、花や実の数を増やすことを目的とする場合も。
カボチャ栽培でやったやつ
摘葉
枯れた葉や、茂り過ぎた葉を取り除くこと。
通風、日当たりを良くし、健全な生育にする。
キュウリ栽培でこまめにやったよ
摘果(花)
形や生育が不良の実(花)多すぎる実(花)を取り除く事。
これもキュウリ栽培でやったね
支柱立て
支柱立てとは、作物を支える為の支柱を立てる事。
- 作物全体に日が当たるように。
- 作物の倒状を防ぐため。
支柱は銅管製のもの、樹脂コーティングしたもの、竹製の物がある。
作物が成長した時の草丈や重さを考慮して選ぶ。
ナスやエダマメなど実がたわわに実ると重くなるものに必要
誘引
誘引とは、作物の茎やツルを伸ばしたい方向に、支柱や網を使って固定する事。
- 茎が曲がらないように。
- 株同士が絡み合わないように。
- 均一に光が当たるように。
- 摘芽や収穫しやすくするため。
麻紐やビニールタイなどが便利。
葉の下側の茎に少し緩めにして、8の字になるように結びつける。
キュウリなどツルが縦横に伸びる野菜に必要なやつ
追肥
追肥とは、作物の栽培期間中に、生育状態に合わせて施す肥料のこと。速効性肥料を使う。
生育の為に吸収された肥料成分を補給する。
降雨や灌水で流れた肥料成分を補給する。
作物の生育段階に応じて肥料成分を補給する。
作物によって必要とする肥料成分や時期が異なるので注意。
施肥量が過剰になると、作物の根が肥料焼けを起こして生育が阻害されるので注意。
肥料成分については『肥料・堆肥』の記事参照
土寄せ
土寄せとは、作物の株元に土を盛る事。
追肥と合わせて行う事が多い。
株の倒伏を防ぐ。
新しい根の発生を促す。
食用部の日焼け(緑化)を防ぐ(ジャガイモなど)
食用部の軟白化をうながす(根深ネギなど)
根菜類の霜害を防止する(カブなど)
除草をし、雑草の発芽を抑える。
葉に土がかからないよう注意。
一度にたくさん寄せるのではなく、作物の成長に合わせて行う。
キャベツなど、成長すると茎に負担のかかる野菜は特に必要
灌水
灌水とは、人為的に作物に必要な水を与える事。
晴天続きで土が乾燥した時、播種・定植後や果実の肥大時期などに、不足する水を補給する。
土の乾き具合は、気象条件や作物の生育状態によって変わるため、良く観察して灌筋すること。
灌水する時は、たっぷりと。2~3回繰り返し、土中にしっかり染み込むように。
強い日差しが差さない早朝か、夕方に行う。冬場は水が冷え込むため夕方は避ける。
中途半端な灌水だと根が浅い所で広がってしまうから、土中深くまで染み込むように!
作物の収穫
収穫のタイミング、美味しく食べられるタイミングは作物によって違う。
スイートコーンなど、収穫後、急速に糖度が減少するので、できるだけ早く調理するもの。
サツマイモやカボチャなど、収穫後一定期間保存しておくとデンプンが糖に変わりおいしくなるもの。
エダマメやキュウリなど、未熟果(完熟する前の果実)を収穫するもの。
イネなど、保存の為、乾燥させてから食用にするもの。
葉野菜も収穫後すぐに食べないと急速に萎れるね
お気軽にコメントください♪